大人には敵わない

同人誌の感想

1. アオマル

   2023年12月19日

   彼はどうすればよかったのか

   学生最後の夏に片思いの幼馴染に告白しようとする純情男子。だが、告白場所の秘密基地には彼女の他に招かれざる先客がいた・・

   男2人から彼女を護って戦うも、所詮は子供、ボコられ縛られ愛しい人がゲスな連中の餌食になるのを黙って見ているしかない自分の情けなさ、悔しさ。彼女もアルコールを飲まされ、やがては行為に積極的になっていく。それは今までに見たことのない卑猥な姿。だが縛めが解け助けを呼びに行こうとした刹那、彼女は非情にもそれを制止する。田舎の狭い社会でこれが知れたら将来の禍根になるーノリノリでも冷めた目で現実を直視する彼女。自分はまだ子供だと卑下していた男子と、見た目の背が伸びただけではない大人な彼女。やがて悪夢のような行為は終わりを告げるー

   彼はどうすべきだったのか。最初から彼女を置いて助けを呼びに行くべきだったか、それとも子供らしく大声で泣き叫ぶべきだったのか。それは誰にも正解が無いように思える。しかし2人の関係はこれで終わったのは悲しいが確かだろう・・

   このサークルの作品はいくつか購入したが、本作が一番突き刺さった。画も相変わらずかわいいし、エロシーンもよかった。ストーリーはアレだけど、美少女がされるのが好きな紳士は検討されてもお宜しいかとｗ

2. 工房の庭

   2023年2月10日

   初恋の相手が別の人と関係を持つ展開を描く成人向け作品

   タイトルどおり、初恋の相手が別の人と関係を持つ展開を描く成人向け作品。NTR要素は強めで、竿役を奪われる描写というより、心の揺れを中心に据えたタイプのNTRに近い印象。とはいえ、暴力描写はなく、純粋なNTRとして読めるかもしれない。個人的にはとてもツボ。物語は、同じ学年で、女性の方が成長が早い時期の成人キャラたちの間で進む。秘密基地で告白しようと呼び出したが、そこには見知らぬ大人たちがいてという展開。しまじやさんは、この時期の心の揺れを描くのが本当にうまい。全29ページ、本編23ページという構成は、選ぶ側としては非常にありがたい。時々、ページ数は多いのに、実際のボリュームが少なく見えることがあり、サークルによっては表記との差が大きいことも。きれいな起承転結で、使い勝手も高い。値段設定はやや強気に感じることもあるが、電子版は印刷代がかからない分、もう少し下げても手に取りやすい。半額セールを考えると、早く読みたい人にはフルプライスでもバランスが取れているのかもしれない。

3. 中平一樹

   2021年11月15日

   田舎で暮らす好きな子が..

   最初は完全にレイプものっぽい展開を想像して買ったんだけど、サムネにもある通りNTR要素はちゃんとあって驚いた。とはいえ最後は、相手に奪われるような展開ではなく、体だけやって捨てられる感じで終わるから、完全なNTRかどうかははっきり言えない。全体的にはテンポ良く読ませるし、結末の塩梅次第で賛否が分かれそう。苦手な人にはヘビーかもしれないけど、好みに合えば刺さるシーンもあると思う。