夏の休みと祭りとぼくら

同人誌の感想

1. 山下和雄

   2025年11月7日

   あまりにも単調な展開で疲れた

   話のテンポが悪く、読み進めるのがストレスになる。登場人物は魅力的なのに、説明が長くて前置きが多すぎる。官能の場面に入るまでの導入が冗長で、肝心なところが薄まってしまう。挿入される情報も多く、読み切るのがしんどい。雰囲気は好きだけど、もう少し引きを強めるかテンポを整えてほしい。

2. つかまる

   2025年2月7日

   良くも悪くも、作者のやりたいことが詰まった作品

   ざっくり言うと、ループの期日までにキャラを攻略していくゲームなのですが、やることは人探しのマラソンです。探索はコマンド風に色々な場所を回る感じですが、RPGなのでキャラを移動させたりする手間が都度発生して、結構面倒。しかも、攻略しようとするとレベルが足りませんと途中で話が進まなくなることも多いです。

   オープンマップ風に自由に探索して、今ループで攻略するキャラを選んで話しかけると見せかけて、実際はプレイヤーレベル不足が理由で攻略できない。しかもある程度は話せるだけに、時間だけがどんどん過ぎて、そのループは半ば諦める羽目に。正直、この仕様にはストレスが溜まりました。途中までのガイドを最後まで進めておくのがよかったのでは、と思う場面もありました。

   他にも、攻略に時間がかかる理由はいろいろ。作業自体は悪くないのですが、楽しさを見つけにくいタイプの作業でした。

   さらに個人的に一番きつかったのが、半強制的にBLを見せられる点。私はFANZAのおすすめから作品ページを見て購入したのですが、作品ページにはその要素はほとんど見られませんでした。サンプル画像は男女のシーンばかりで、特に注意表記もありません。ところがプレイしてみると、攻略キャラの中に男の娘がおり、プレイヤーレベルの都合で攻略を避けられない。なくせとは言いませんが、クリア後の特典に組み込むとか、他の形にする余地はあると思います。同様に、攻略キャラの中に主人公をTSさせたときだけ出てくるレズ専門が出てくるのも、正直好みのビジュアルの子をマラソン＋レベル制限というストレスを越えてクリアしたらレズオンリー、私には肩透かしに感じられました。

   アダルトゲームである以上、実用性はかなり重要だと思いますし、この価格帯でCVや絵にここまで力を入れているのは他にないレベルなのですが、攻略があまりに大変で肝心の実用性を削いでいるように感じました。

   システムの欠点を補って余りある実用性の高いシーンはあるのですが、シーン自体にも不満があるので、総評は星3つとしました。デビュー作としてはかなり力の入った作品なので、今後の自作にも期待しています。